農地カルテとは?
当出張所は農地の整備を主に行っておりますが、より良い整備を目指すためには農地の状
態をよく知ることが重要です。そこで、事業計画時に各農家の方から農地の特徴や、整備する
に当たっての要望などの聴き取り調査を行い、その結果を書類としてまとめ、事業実施時に役
立てています。その書類のことをここでは「農地カルテ」と呼んでいます。
なぜ農地カルテが必要なのか?
農地の状態は一見どこも大差がないように見えますが、実際は各ほ場毎に様々な特色や問
題点を持っており、まさに千差万別と言えます。それらを無視し画一的な整備を行ってしまえば、
農家の方の期待する効果は得られません。そうならないために、ほ場一枚一枚の状況を実際
に営農されている農家の方から聴き取り、どうすれば期待する効果が得られるのかを話し合う
必要があります。農地カルテの聴き取りは農家の方にとっては「自分の意見要望を聞いてもら
う場」、我々にとっては「どうすれば農家の方の要望に応えられるか」を話し合う絶好の機会な
のです。
農地カルテの聴き取り状況
さて、それでは実際に聴き取りを行った内容について説明します。事業計画時における農地
カルテの聴き取り調査は平成20年度から実施しており、当出張所における近年の聴き取り
地区は、下表のとおりです。
参加者は「農家」「役場・農協」「総合振興局調整課」「当出張所」で、概ね2日~3日程度かけ
て行われており、出席できなかった農家の方については後日個別に聴き取りを行っています。
○平成24年度までに聴き取りをした地区
・網走南部西地区(網走市) 71人
・女満別東部高台地区(大空町) 47人
・小清水北地区(小清水町) 81人
・美幌美禽地区(美幌町) 14人
・美幌田中地区(美幌町) 86人
・清里地区(清里町) 48人
・美幌豊栄地区(美幌町) 61人
・美幌昭美地区(美幌町) 31人
・小清水南地区(小清水町) 40人
・女満別南部地区(大空町) 78人
・女満別湖南昭和地区(大空町) 33人
・三井越川地区(斜里町) 73人
・東藻琴地区(大空町) 96人
・網走中部北地区(網走市) 34人
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○平成25年度に聴き取りを予定している地区
・網走藻琴地区(網走市) [実施済]
・網走西部川向地区(網走市) [実施済]
・女満別豊住地区(大空町) [実施済]
・藻琴山麓地区(大空町)
・小清水地区(小清水町)
・川上大栄地区(斜里町) [実施済]
・峰浜豊倉地区(斜里町) [実施済]
・美幌稲都・福梅地区(美幌町) [実施済]
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聴き取りの様子
実際に聴き取り調査を行ってみて
今まで実施したことがなかったせいか、いきなり振興局が聞きたいことがあると
言われてきた皆さんの中には「なにか文句でも」言われるのかと思った方もい
たようでしたが、話を進めていくうちに我々の真摯な気持ちを感じていただき、
最後には「毎年聴き取りをやらないのか」「これからもやってもらいたい」と言わ
れることが多々ありました。
以下、聴き取り調査の感触及び感想です。
○農家
・監督員(出張所職員)と農家個々との1対1での聴き取りがほとんど無かったこと
もあり、かなり新鮮に感じたようだった。「振興局も昔とずいぶん変わったね」と言
われた。
・農家と振興局(当出張所)職員との距離感が身近に感じてもらえたようだった。
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○出張所職員
・農家の方は真剣に農業農村基盤整備の必要性について話してくれ、自分たちの
仕事にやりがいを感じた。
・農家の方にとっては急な面談だったが、もっと(面談を)やってくれ、これからも
やってくれ等と言われる農家の方が多く、期待を感じると共に参加して良かった
と思った。
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終わりに
今回の取り組みを終えて、農協及び農家の方には当出張所の農地整備に
対するやる気が少しは伝わったのではないかと思います。また、総合振興局
職員は農家と同じ目線にいる身近な存在であるという事も解っていただけたの
ではないかと思います。今後も新たな地区が計画されるたびに、総合振興局
調整課・役場・農協などと連携を取りながら、このような聴き取りを実施してい
くつもりです。
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