E型肝炎に対する注意喚起

北見保健所管内でE型肝炎が増えています

近年、北海道全体のE型肝炎発症数は減少傾向にありますが、北見保健所管内は増加傾向にあり、
令和6年7月時点では既に昨年を上回る15件の発生があります。
『焼肉の街、北見』と言われていることから、北見保健所管内では他の地域より焼肉の機会が多いと思われます。E型肝炎はまれに重症化することがありますので、肉は十分に加熱をして安全に焼肉を楽しみましょう。

E型肝炎とは

E型肝炎は、E型肝炎ウイルスに感染することで発症します。わが国では、ブタ、シカ、イノシシなどの動物の肉や血液、糞便からE型肝炎ウイルスが検出されており、それらの動物の生肉やレバー、ホルモンなどを食べて感染する例が報告されています。特に感染した動物の肉を十分加熱せずに食べることが危険とされていますが、生肉を扱ったまな板などの調理器具、食器、箸などを介してE型肝炎ウイルスに感染することもあります。E型肝炎ウイルスは感染者の便や唾液にも排出されますので、これらを介して感染する可能性も否定できません。日常生活においては、接触や咳、くしゃみなどを介して感染者から他の人へ直接感染することはありません。

症状

感染しても症状がでないこともありますが、一部の方は感染後2~9週間後(平均6週間)に、だるさ、発熱、食欲不振、腹痛、黄疸(皮膚や粘膜が黄色くなる)がでます。慢性化することはありませんが、妊婦や高齢者が感染した場合、重症化しやすいので特に注意が必要です。

治療

医療機関を受診し、安静と症状に応じた治療で大半の方は治ります。重症化した場合には、さらに血漿交感、人工補助療法、肝移植などの特殊治療が必要となります。

予防するには

1 十分に加熱された飲食物を摂取しましょう

ブタ、イノシシ、シカを生で食べることは危険です。動物の内臓、特に豚レバーを食べる際には中心部まで火が通るよう十分に加熱するようにしましょう。

2 生肉が触れたトング・箸などが、他の料理に触れないようにしましょう。

生レバーなどの内臓肉が触れたところには、病原菌が付く可能性があります。生肉が触れたトングや箸と直接口に入れる箸は分けて使うようにしましょう。

3 手洗い、調理器具はしっかり洗浄・消毒をしましょう。

食事の前、トイレの後には十分に手を洗い、E型肝炎患者の糞便からの経口感染を予防しましょう。また、生肉を調理した包丁やまな板などの器具、容器などはよく洗いましょう。

  ・現在のところ、有効なワクチンはありません。

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