行者の滝・赤岩の滝・黒岩の滝(西興部村)
行者の滝、赤岩の滝、黒岩の滝は、西興部(にしおこっぺ)村奥興部(おくおこっぺ)の興部川上流に位し西興部村市街から天北峠に向かって17キロメ-トルほどいった国道239号線沿いに行者の滝の大きな看板があり、ここ が入口になります。この看板の交差点を曲がり、北に向かって4.5キロメートルほどいくと開けた広場があり、広場の左側に行者の滝があります。行者の滝は、明治末期に親の病気回復を願って滝に打たれ祈願した女行者が実在したことから、行者の滝と呼ばれるようになりました。
赤岩の滝と黒岩の滝は、行者の滝よりさらに上流部にあり、これより奥に入るには車止めゲ-ト手前の入林箱で手続きが必要です。ゲ-トを過ぎ、坂道をしばらく進むと「赤岩の滝」の看板が見えてきます。この看板から200メ-トルほど沢に向かって下る遊歩道を歩いていくと、赤岩の滝に着きます。赤岩の滝はその名が示すとおり、滝壺から下流80メ-トルくらいにわたって、川床の岩が煉瓦色のような赤い色をしていることから、 赤岩の滝と呼ばれるようになりました。
黒岩の滝は、赤岩の滝の看板を過ぎて奥に進むと、「黒岩の滝」の看板があります。この看板から遊歩道を150メ-トルほど下ったところに黒岩の滝があります。この滝も、その名が示すとおり岩盤が黒い色をしていることから、黒岩の滝と呼ばれるようになりました。
国道239号線沿いにある行者の滝の看板
ここが入口です。
赤岩の滝入口の看板
黒岩の滝入口の看板
行者の滝
西興部村奥興部の興部川上流に位置するこの滝は、明治の末期に親の病気回復を願って、滝に打たれ祈願した女行者が実在したことから、その名をもって呼ばれるようになりました。この滝は、霊場としても広く知られ、かつては毎年7月に「行者の滝祭り」が行われ、多くの参拝者を集めていました。
行者の滝は、興部川本流に向かって斜面を滑り降りてきた水の流れが、崖の部分で一気に落ち込んでおり、正面から見ると扇形の形をしており、良く晴れた日などには、滝に虹が架かるのを見ることができます。
赤岩の滝
行者の滝の上流に位置し、興部川源流にあるこの滝は、高さ10メ-トルほどの落差しかありませんが、水量は多く迫力があります。また、この滝の最大の特徴は、その名が示すとおり、滝壺から80メ-トルほど下流に向かって、川床の岩盤が煉瓦色のような赤い色をしており、周囲の景観とのコントラストは、まさに奇観としか言いようがありません。
興部川上流にある滝の岩質は、この付近一帯で古い時代に起こった火山活動にともなう溶岩(安山岩質の集塊岩)です。この溶岩が噴出した火山活動の時期は、約500万年前から2000万年前とみられており、岩質は全域にかけて均質で、黒色、緻密、堅硬な特徴がありますが、赤岩の滝の赤い色をした岩は、この溶岩のうち、特に変成作用(溶岩噴出時の熱水)の影響を強く受けて、酸化鉄の含有量が多くなった部分であると考えられています。
滝壺から下流部の岩盤は何段にも分かれ、複雑な流れをつくりだしている。
滝壺から80メ-トルほど下流に向かって煉瓦色をした川床の岩盤。
周囲の景色とのコントラストは、まさに奇観
黒岩の滝
赤岩の滝からさらに上流の、興部川源流の最も奥に位置するこの滝は、岩盤(安山岩質の集塊岩)が黒い色をしていることから、黒岩の滝と呼ばれるようになりました。興部川上流にある滝の岩質は、この付近一帯で古い時代に起こった火山活動にともなう溶岩(安山岩質の集塊岩)です。この溶岩が噴出した火山活動の時期は、約500万年前から2000万年前とみられており、岩質は全域にかけて均質で、黒色、緻密、堅硬な特徴があります。
看板から遊歩道を150メ-トルほど降りると目の前には、中央の突き出た岩により二本の流れとなって流れ落ちている滝の姿を見ることができます。この滝も赤岩の滝と同じく、興部川源流にあるため水量も多く、周囲の岩盤の色と相まって豪快で迫力に満ちています。
水量が少ないと、流れは右側1本に
遊歩道の上側から見た黒岩の滝全景
遊歩道下側から見た黒岩の滝
アクセスなど
フィールド紹介
興部川には、滝の名勝地に恵まれ、西興部村の行者の滝、赤岩の滝、黒岩の滝のほか、興部町のパンケの滝など、多くの滝があります。
所在地
北海道紋別郡西興部村奥興部
アクセス
車を利用。
国道239号沿いに行者の滝の大きな看板があり、そこが入口となる。砂利道だが道幅の広い村道を利用し行者の滝へ。
行者の滝から先にある赤岩の滝と黒岩の滝に行くには、入林承認などが必要となります。
(入林に関する問い合わせは管理課管理係まで)
施設
- 案内看板
- 遊歩道(赤岩の滝、黒岩の滝)
- 駐車場(行者の滝は大型バスも駐車可、赤岩の滝入り口付近にも車の駐車スペ-スあり。)