河川水濁度調査について

河川水濁度調査について

1.河川水濁度調査の目的

この調査は、河川水の「濁り」の測定および測定データの公表を通じて、河川を介した一貫したシステムである「流域」の森林機能や森林施業への理解を促進するとともに、海域を含めた流域環境の保全を図ることを目的としています。
東部森林室では濁度調査を地域の方々と一緒に行うことで、清らかな水を供給する森林のちからを実感していただき、東部森林室が行う森林施業についても理解を深めてほしいと思っています。
誰でも簡単に測定することができ、2時間程度の工程ですので、ご希望の方はいつでも東部森林室までご連絡ください。

2.調査対象河川及び選定理由

・調査対象河川:網走川、ドードロマップ沢(津別町)、網走川支流栄森川(美幌町)

・選定理由:流域で森林伐採及び農地利用が行われており、これらが河川の水質に与える影響を調査するため。

・地域情報:土地利用の種類別面積(流域面積)の情報で、以下の通りとなっています。

 ○網走川、ドードロマップ沢 森林 3,000ha  農地(主に牧草地)260ha  計 3,260ha

 ○網走川支流栄森川 森林 137ha  農地 (主に牧草地)15ha  計 152ha

・調査対象河川位置図 ※2024年度より、調査地点⑥・⑦については調査対象外とする。

3.調査方法

・調査対象の丸印の箇所(6カ所)を固定調査対象とし、定点観測を行います。

・月に1回程度採水し、濁度を調査します。

・データが蓄積されてきた場合、濁水発生源の探索のため、調査箇所を増やすことがあります。

4.調査結果

○網走川、ドードロマップ沢

○網走川支流栄森川

5.濁度について

・濁度とは?

水の濁りの程度を数値化したものです。NTUという単位で表し、数値が大きいと濁っていることになります。濁水の原因物質は主に浮遊土砂であり、「浮遊土砂の濃度」は濁りを表す大事な指標の一つですが、分析に時間と手間がかかるため、濁りの程度を数値化した「濁度」を指標として本調査を行います。

採水の様子

濁度計による計測

・どのくらいの濁度ならきれいな水といえるのか?

濁度が10NTU以下であれば見た目には透き通っています。また国の定めた水質基準では、人の飲用及び生活利用のために水道水が満たしていなければならない濁度は2NTU以下とされています。
逆に、一般的に濁っていると判断される濁度は100NTU以上と言われています。
現在、私たちが調査を行っているような河川の上流部(森林内を流れる渓流)では、平水時の標準的濁度は10NTU以下と言われています。

濁度サンプル

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